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キマロキ編成列車(SL排雪列車:旧名寄本線)

北海道名寄市~名寄だけにある豪雪地帯専用編成列車
掲載日2023年8月
(撮影取材日2019年5月)
キマロキ編成(SL排雪列車:旧名寄本線)
 北海道名寄市のキマロキ編成列車を取材しています。
 キマロキ編成列車は、豪雪地帯で必要とされた除排雪専用の特別編成列車です。
 豪雪地帯では、線路の両側に高い雪の壁ができます。普通のラッセル車ではそれを除雪することができません。
 そのような場合に出動となったのが、キマロキ編成列車です。
 「キマロキ」は、「SLキマロキ編成排雪列車」のことで、機関車、マックレー車、ロータリー車、機関車の順に連結された列車の頭文字をとって名づけられました。

 上の写真はそのキマロキ編成列車の様子です。
 このキマロキは名寄市の北国博物館の敷地内に保存展示されています。
 廃線となった名寄本線で活躍していました。

 旧名寄本線は、名寄市の名寄駅から興部町、紋別市をとおり、遠軽町の遠軽駅まで通じていた138.1kmもの長距離路線でした。
 1989年に名寄本線は廃線となりましたが、キマロキはその線路上に移設して展示されています。
 したがってキマロキが乗っているレールは、かつての名寄本線のレールでもあります。



キマロキ編成(SL排雪列車:旧名寄本線)
 キマロキに少しよったところです。
 キマロキは頭文字をとったところから4両編成ですが、写真はその後部に車掌車が連結され5両編成となります。



キマロキ編成(SL排雪列車:旧名寄本線)
 編成のマックレー車より後部を撮影したところです。
 黒く長い、重厚感のある車両編成です。



キマロキ編成(SL排雪列車:旧名寄本線)
 キマロキの先頭車両は、「キマロキ」の「キ」にあたる機関車で、SL59601号機です。
 取材日は2019年5月、「ようこそ令和元年」が掲げられていました。



キマロキ編成(SL排雪列車:旧名寄本線)
 その機関車のボイラー部と運転室部です。
 SL59601号機は全長16.451mで、およそ51年間活躍していた蒸気機関車です。
 最大牽引力は1,000馬力で、最高速度は65kmでした。



キマロキ編成(SL排雪列車:旧名寄本線)
 キマロキの「マ」にあたるマックレー車です。
 マックレー車は、かき寄せ式雪かき車です。これで線路両側の雪をかき集めます。
 このマックレー車はキ911号機で、およそ35年間活躍していました。
 全長が8.470mで、雪の最大かき寄せ幅は7.750mでした。



キマロキ編成(SL排雪列車:旧名寄本線)
 キマロキの「ロ」にあたるロータリー車です。
 ロータリー車は回転式雪かき車のことで、マックレー車がかき集めた雪を、回転する羽根で遠くへ飛ばします。
 このロータリー車はキ604号機で、およそ35年間活躍していました。
 全長は19.025mで、雪を横に30m、上に20m飛ばしていました。



キマロキ編成(SL排雪列車:旧名寄本線)
 そのロータリー車の羽根のところによったところです。
 重厚な黒の中に、真っ赤な羽根が重く感じられます。



キマロキ編成(SL排雪列車:旧名寄本線)
 キマロキの後ろの「キ」にあたる、機関車です。
 これはD51398号機です。D51型の蒸気機関車です。
 およそ33年間活躍していました。
 全長は19.730mで、最大牽引力は1,500馬力ありました。最高速度は85kmでした。



キマロキ編成(SL排雪列車:旧名寄本線)
 その機関車の運転室部と石炭庫の様子です。



キマロキ編成(SL排雪列車:旧名寄本線)
 こちらはキマロキの後ろに連結されている、車掌車です。



キマロキ編成(SL排雪列車:旧名寄本線)
 キマロキの後ろ側から、先頭車両方向を見たところです。
 先頭の機関車が次のマックレー車を牽引し、そのマックレー車が線路両側の雪をかき集めました。その雪を次のロータリー車が回転する赤い羽根で遠くへ飛ばしていました。後ろの機関車は、それを後押しして走る特別編成列車です。
 このキマロキ編成車両の全長は、およそ75mです。






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